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シネマユニットガス高槻彰の事務所日記
8月23日、ビデオ倫理協会(通称:ビデ倫)が猥褻物頒布ほう助容疑で家宅捜索された。

ビデ倫はレンタルビデオの審査団体で、アダルトビデオの審査団体としては一番古い。昨今のセルビデオメーカーらは独自の審査団体を結成し、ビデ倫の審査とは一線を画していた。ヘアやアナルを見せれることにしたセルビデオの戦略に対して、ビデ倫は頑なまでに「大きなモザイク路線」を踏み外さなかった。ある時期までは。

AV業界は古くからあるレンタル勢力と、新興のセル勢力に分かれた。どちらも仲良くやればいいのにと思うが、どちらか一つを選ばなければならないのだ。セル審査団体を選んだらビデ倫からは除名された時代もあった。審査団体のお墨付きがないと流通は取り扱ってくれないから、古くからあるメーカーは生き残りをかけた選択をしなければならない。
しかしやはりモザイクは小さく薄いに越したことはない。セルのモザイクの小さく薄いのが評判になり、レンタル勢力からセルに鞍替えをするメーカーが相次ぐようになった。
その結果、ビデ倫に所属するAVメーカーが激減する。会費で賄われていた運営があやうくなるのも時間の問題。さすがのビデ倫も焦った。ここで「大きなモザイク路線」からの脱却となった。
離脱したメーカー会員を呼び戻そうとした為かどうかは分からないが、モザイクはセルに負けじと、より小さくなり評判となる。
今回の猥褻物頒布ほう助容疑で家宅捜索というのは、この頃の作品を指していると思われる。

モザイクが濃いか薄いかが、猥褻物頒布ほう助の分かれ道らしい。でも男性器にしても女性器にしても単なる臓器の一部。それが見える見えないで、どこか猥褻なのか。
自分はモザイク賛成論者です。全部見せてしまったら飽きてしまう。モザイクがあるからこそ、そこに想像が生まれるのです。見ちゃいけないからもっと見たくなる。日本のAVがここまで発展したのはモザイクがあったらこそだと思っています。
猥褻とはもっと別のものだと思います。見た人が猥褻と感じる作品をこれからも自分は作っていきたい。

テーマ:エロス - ジャンル:アダルト

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