2ntブログ
シネマユニットガス高槻彰の事務所日記
自宅でタイトルやコピーを一人で考えていると妻が通りかかる。困っているときはつい聞いてしまう。
「おっぱいがいっぱい出る様子を表現する擬態語ないかなぁ」
妻「おっぱいがいっぱい出る!?」

年上の彼女はエロ業界の人間ではないばかりか、逆にまったく興味がない。ただ言葉や表現には敏感である。ドキュメント作品を手がけた時に感想を聞くと、アドバイスや批判をしてくることもあった。
「あなたの作品は偽善とは言わないけど、まとまりすぎていてつまらない。もっと破綻していてもいいじゃない」
そのまま見せてしまうとエロとして弱くなるので苦肉の策でまとめ上げたものを一言で喝破する。確かにその方が作品としては良くなるのです。一時期、AVと言いながら女をしっかり描く(見せる)作品を撮っていた頃のことです。人間をあまり正直に描いてしまうとエロにならなくなるのです。
当時の自分は、彼女の指摘した、破綻を恐れない<逆エロ路線>に踏み込む作品を撮ったこともあった。プロデューサーの顔色を窺いながら、こちらでは王道のエロ、こちらでは<逆エロ路線>と。しかしそれは結果として、とても良かったのです。破綻を恐れなくなってから表現の幅が拡がったのです。彼女のいうことは本質的なことだったのです。

さて、そんな妻との会話です。
「おっぱいの擬態語なんて、そんなのわからないよ」
自分「例えばピューとかさ」
妻「ポタポタは」
自分「ポタポタじゃ色気がない」
妻「じゃあピューピューピューでいいじゃない」
向こうのテレビが気になっているようで、そのまま行ってしまった。
妻に聞いた自分がいけなかったと反省し、一人また言葉模索の旅に出たのでした。
// HOME // 
Powered By FC2ブログ. copyright © 2005 シネマユニットガス高槻彰の事務所日記 all rights reserved.
プロフィール

AkiraTakatsuki

Author:AkiraTakatsuki
シネマ・ユニットガス

リンク
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブロとも申請フォーム
ブログ内検索

RSSフィード